祖父江屋敷 | 祖父江隼人の屋敷跡
名古屋市中川区の祖父江屋敷は、『尾張志』によれば祖父江隼人(そぶえはやと)という人の屋敷跡とのこと。現在の善行寺の南にあったそうです。
歴史
善行寺はもともと【善光寺】という米野村のお寺でしたが、文亀元年(1501)に、この土地の人・祖父江隼人の願いにより、自分の屋敷の近くである現在地に移し普広寺と称しました。
その後、江戸時代初期の寛永年間(1624〜44)の時に今の善行寺という名前になったそうです。
城主というか屋敷の主の祖父江隼人については謎ですが、尾張にはかつて祖父江町(現在の稲沢市)がありましたし、一宮市木曽川町には山内一豊に仕えた祖父江氏の子孫と思われる祖父江姓の方が複数います。
もしかすると祖父江隼人と何かの繋がりがあるのかもしれませんね。
歴史
祖父江隼人の屋敷跡といわれる場所は、現在の善行寺の周辺という事でしたが、開発が進み住宅地となっており、屋敷の遺構は見当たりませんでした。
ところで、善行寺にある鐘楼の石垣は、名古屋城築城時の残石を石垣にしたものだそうです。
よく見ると、何かのマークみたいなものがありますが、これって名古屋城の石垣に見られる刻印だと思います。
どの大名家の刻印なのかよくわかりませんが、名古屋城ゆかりの石が使われていることにより、歴史の繋がりを感じますね。
また祖父江隼人については、文亀元年(1501)頃にこの周辺に勢力を持っていた人みたいなので、戦国乱世の中でその後どうなったのか気になりますね。
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