小林城 | 信長の妹・おとくの方を娶った牧長清の居城
名古屋市中区の小林城跡は、信長の妹・おとくの方を娶った牧長清のお城。
歴史
天文十七年(1548)、織田信秀が末森城を築いて移った時、鎌倉街道の備えとして妹婿で守山・川村北城主である牧長義に小林城の築城を命じました。
小林氏は川村北城を廃してこの地に移り、長義の嫡男・長清が信秀の娘の『おとくの方』を妻にもらい在城。
美人のほまれ高かったおとくの方は、小林殿と呼ばれたそうです。
また牧氏は小林城の出城として島田城(天白区)を修復して、母方の一族に守らせています。
長清は晩年に仏門に入り、長清の死後に小林城は廃城になりました。
余談ですが江戸時代になると、尾張柳生で有名な柳生蓮也斎(兵庫)が、この地に隠居所を構えたそうです。
感想
かつての小林城は、現在の矢場地蔵でしられる清浄寺の場所にあったそうです。
この周辺は開発が進んでお城の遺構らしきものは残っていませんが、清浄寺の境内にかつての城主である牧氏夫妻のお墓が残っています。
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